Alternative Issue

個人的な思考実験の、更に下書き的な場所です。 自分自身で消化し切れていないことも書いています。 組織や職業上の立場を反映したものでは一切ありません。

オリンピック旭日旗問題ターニングポイント説

 韓国からの日本への数々の嫌がらせは、多くの日本人が感じ取り始めたのではないだろうか。もちろん、一部で韓国擁護とも取れるような声が日本国内にある(『モーニングショー』青木氏、韓国での日本人女性暴行事件を「取り扱うに値しない」発言で日韓から批判 | ニコニコニュース)のも事実だが、そうした人たちも旭日旗旭日旗 - Wikipedia)問題にはほとんど触れてはこない。当然であろう。そもそも韓国の言い分には全くの根拠も正当性もないのだから。

 

 それでも、多くの国において韓国は旭日旗を想起させるデザインにまでかみつき続けてきた(米LAの“旭日旗”壁画、韓国人団体の抗議受け制作者が修正へ (2019年6月3日) - エキサイトニュース)。韓国の主張はおかしいと感じながらも、面倒な相手と関わるのが嫌なのはどこの国でも同じ。とりあえず、主張を続ける韓国人に配慮するケースが後を絶たない。結果的に、内心ではこうした韓国人の行動に不満を持っていても、ヘイトとして糾弾されたくないから大人しくしている人がいいのではないだろうか。

 表面的に見れば、韓国の主張が通り、日本の主張が却下されるケースが続いている。そのことの不満を持つ日本人も少なくないだろう。そして政府のもっと積極的な対応を望む声もある。

 

 だが、世界には日本に感謝する国も多いが、同時に日本を恐れる国も多い。そのことに対して日本人はかなり鈍感になっているように思う。アメリからしても、太平洋戦争で完膚なまでに叩き潰し、結果として日本をアメリカに従う国に作り替えたはずなのに、気づけばバブル期に経済で日本がアメリカを席巻しそうな状況まで追い込まれた。それを、日本の弱点を突く形で経済ルールを変更すること等により再び弱体化させたのが現状である。基軸通貨と英語という実質的な世界共通語を握られてるため、そこに立ち向かえない状況であったのは言うまでもない。

 現状、韓国の主張をアメリカが取り上げない(むしろ韓国を突き放している)のは、今になって韓国の実情がわかったからではない。そんなことはアメリカは当然昔から知っていた。知っていたうえで日本にその責を負わせてきたわけだ。いわゆる従軍慰安婦問題や南京大虐殺問題なども、本当の意味で当初日本にそれを課したのはアメリカである。その主張が必ずしも正当ではないと知りつつも、日本に対する鎖として利用するために用いてきた。だからいくら日本がその不当性の主張をしても、黙殺されてきたというのが実情だろう。

 

 その状況は基本的に今も変わらない。再び日本がアメリカに牙をむくとなれば、様々な手法を用いて日本の弱体化を図るはずである。現在の日本が、アメリカとの敵対を避けてアメリカの庇護の下で利益の最大化を図る政策を取っているから、少なくとも友好な関係が築けている。さらに言えば、日本を弱体化させるため(+将来的な市場として育ているため)に利用してきた中国が、アメリカに牙をむき始めたので今は米中経済戦争という状況になっている。中国と日本が近づくと、アメリカとしても厳しいので日本との関係にはかなり配慮しているのであろう。

 ちなみに、韓国については共産圏との防波堤的な意味合いで朝鮮戦争以来の支援を続けていたが、その役割を韓国が果たさなくなれば、アメリカが支援する理由はない。しいて言えば日本の行動を縛る重しの役割はあるが、現時点で恭順を示している日本を差し置いてまで優遇する理由はない。日韓問題でわざわざアメリカが日本を支援する理由はないが、少なくとも韓国の応援をするつもりもない状態と言える。さらに言えば、反米の気風を掲げ始めた韓国に対して、制裁でとどめるのか、あるいは同盟関係を廃するのかについては、後者に意識が傾き始めている(決定ではないが)といった状況であろう。

 

 そんな中、東京オリンピックにおいて旭日旗が再びクローズアップされ始めた(東京五輪の「旭日旗応援」問題、IOCが韓国メディアに立場表明...|レコードチャイナ)。旭日旗問題については、それを公式に主張しているのは韓国と北朝鮮のみである。中国は都合がよければ加勢するが、現状では静観を決め込んでいる。米中経済戦争のさ中、日本との関係を悪化させたくないという配慮がいくらかは働いているであろう。

  昔から言われている話ではあるが、旭日旗に対して韓国人がクレームをつけ始めたのは最近である。2011年のアジアカップにおいてキ・ヨンソン選手がそれを言い出したのが始まりだ(「旭日旗」問題の契機はサッカー・アジア杯 奥薗静岡県立大准教授 - 産経ニュース)。それ以前には、話題にすら上がっていない(韓国人が旭日旗で騒ぎ出したのは2012年からということがよくわかるデータ|カイカイch - 日韓交流掲示板サイト)。昔はその旗を忌避することすらなかったのである。

 

 最近では、これを巡ってショーン・レノン氏とも舌戦が繰り広げられている(ジョン・レノン息子、旭日旗めぐり韓国人と舌戦「日本は悪魔...|レコードチャイナ)。韓国人たちはネット上に、歴史を勉強していないと書き込んでいるようだが、十分にそれを知ったうえでの対応をしている。このように、韓国からの嫌がらせのような言いがかりに対して、はっきりと反旗を示す外国人が増えることは、日本からすれば好ましい状況である。

 韓国からの数多くの言いがかりのようなクレームに屈する必要がないという前例になるからである。少し前にも、クリスティアーノ・ロナウド選手が試合に登場しなかったということで、裁判までが行われようとしていた(「恥を知れ!」「謝るまで闘うぞ」C・ロナウド欠場騒動から3週間、韓国ファンのバッシングに終息の気配は… | サッカーダイジェストWeb)。ただ、そんな韓国人の行動は間違いなく冷たい目で見られている。

 

 このような雰囲気が醸成されている中で、東京オリンピックにおいて再度旭日旗騒動が広がるのはまず間違いないだろう。その際には個別のクレームではなく、多くの国々の面前において検証が行われることになる。その時に、韓国の異常なクレームやこじつけが白日の下にさらされることになる。

 旭日旗大漁旗のデザインにも用いられるように、古くから親しまれてきた旗であり、軍旗に用いられていた歴史はあるものの、その使用は世界中で認められている。本来、これをナチスドイツのハーケンクロイツと同様に見るのであれば、世界中でその定期がされるだろし、何より韓国でもその使用を法律で禁止すらしていない。今後、後付的にそのような法律を制定するかもしれないが、彼らの主張は基本的に「韓国人の心情に配慮しろ」というものでしかない。

 お願いレベルであれば許容されたかもしれないが、明確に他国に使用を禁ずることなどそもそもできやしない。察してくれというのが限度の内容である。

 

 現状の韓国の様子を見る限り、東京オリンピックではおそらく無理筋でクレームをつけることになるだろう。これは、繰り返しになるが日本にとっては大きなチャンスである。裏側の工作ではなく、正面から韓国の不当さを世界中に知らしめられるのだから。

 できれば、旭日旗問題を起点としてそれ以外にも山ほどある韓国の嘘や異常性について、世界中の人々の目の前で明らかにできるような準備をしておいてほしいと思う。