Alternative Issue

個人的な思考実験の、更に下書き的な場所です。 自分自身で消化し切れていないことも書いています。 組織や職業上の立場を反映したものでは一切ありません。

久しぶりの投稿

 2年弱の期間を空けて、本当に久しぶりの投稿を行ってみたい。経済情勢では、私が思っていたよりも株価上昇が長続きしたが、今年(一部の指標では昨年夏ごろ)からようやく下落基調となってきた。売りスタンスだった個人的なポジションも、予定よりも時間がかかったがきちんと利益となったので、ほっとしている。

 

 さて、現在株価は年末に向けて一時的な上昇(とは言ってもベアマーケットの中での一時的な上昇)になりつつある。これは、金利上昇がそろそろ年末ごろに終わるのではないかという思惑が最大の理由で、それに加えて中間選挙に伴うアノマリーが後押ししている感じではないだろうか。ただ、私の個人的で当たらない見立てでは株価はまだ下がるし、来年はちょっとした経済的なパニックが来るかもしれないと感じている。どの程度下がるかも、いつが底になるかもわからないが、皆が呆然としているときに少しずつ買い出動していくのは悪くないだろう。もっとも、その状況はまだ先だと思う。

 インフレについても、景気悪化を織り込み少し下がると思うが、それにかこつけてFRBが利下げなどの緩和に踏み切れば、再び上昇し始めるといういたちごっこが続くのではないかと思う。そのいたちごっこは、場合によっては2~3年にわたるかもしれない(来年度終わる可能性もなきにしもあらずだが)。そのたびに、株価は上昇と下降を繰り返しながら変動する。繰り返すが、いつが底になるのかはわからないしその程度も不明ではあるが、おおむねの下落めどは高値の50~60%ダウンではないだろうかと見積もっている。

 

 さて、ロシアの予想外の侵攻もあり世界情勢は混とんを極め始めた。中国も習近平独裁体制が着々と進行しているが、これは経済的にはもう中国を以前のような状況には戻せないという諦めの境地が招いた結果かもしれない。世界は、金利安とお金のバラマキというユーフォリアを永らく楽しんできたが、そろそろその終末が近づいてきているのではないだろうか。そこに対して、締め付けで行くのか、協力体制で乗り切ろうとするのか、あるいは無為無策のまま直面するのか。中国は国民に苦しみを与えながら、目をそらすため軍事的挑発をかけられる状況を構築しつつあるような気がしている。それが、習近平一派の権力独占を誘発したのではないか。一方で対立する派閥の権力者たちは、逃げられない責任を習近平に擦り付ける方向に傾いた。その駆け引きの結果により、中台関係は危険性を増していると感じている。

 こちらも、いつ暴発するのかは全くわからない。ロシアの侵攻を多くの識者たちが予測できなかったのと同じように、台湾海峡問題もメリットデメリットだけでは読めない状況に陥りつつある。ロシアの理由も中国の理由も、どちらも自業自得の側面があると思う。だが、武力はそういった責任論を無効にできる力を持っている。もちろん、背景のない武力に正当性が与えられることはないが、ロシアには資源、中国には安価な生産力という裏書が存在する。これらを気軽に無視できれば良いが、それが難しい世の中をグローバル化によって私たちは強固に構築してしまった。

 個人的には、ロシアの言説に理はないと考えているが、欧米(日本も含む)の理想主義が彼らの行動を後押ししている側面もあるだろう。中国も、結局はロシアと同じムジナとなろうとしているかのようだ。個別の状況は異なるものの、制裁を受け徐々に首を絞められていく状況。それに至ったのは欧米の価値観に合わせなかった(自分たちの価値観をぶつけ始めた)ことではあるが、これには落としだころを見つけにくい。すなわち、危険だとわかっていても避けることができない流れである。

 習近平独裁体制への移行は、ある意味において中国が方針を固めたということでもある。今回責任回避に徹した一派が失敗後のフォローに回るケースもあるかもしれないが、果たしてうまくいくだろうか。集団指導体制を国是としてきた中国が、変わったとみてもよい。知識人が弾圧され始めれば、第二の文化大革命として理知的な判断能力を失っていくだろう。

 

 そんな中、日本という国の迷走状況は目も当てられない。岸田総理も総理だが、野党の質が全く上がらないことにむしろ危機感を感じる。そして、最も劣化しているのは政治以上にメディアである。メディアは意気揚々と政治家を叩いているが、私には政治家以上に情けない状況に彼らは立っているとしか見えない。そんな状況でよく政治家を叩けるものだと、面の皮の厚さに驚くばかりだが、実際には面の皮が厚いのではなく、自分自身の状況を客観視できない能力の低さが現状を導いているのであろう。

 一部メディアと野党が結託して、政治判断の足を引っ張り続ける状況が現在の日本を最も端的に表しているのではないか。政治的な論争で勝負しろと言いたい。

 

 全然投稿ができなかった理由は業務繁忙が全てではあるが、その状況は今も改善どころか悪化の一途というのが現実である。個人的には何とかしたいのだが、どうも回避は難しそうである。ただ、たまには何か気になることに触れていきたいと思うので、気が向けば覗いていただければと思う。と言うことで、だんだん寒くなってきてはいますが、皆様もお体を大事にしてください。その上で、今後迫ってくるだろう不況とデフレをうまく乗り切りたいものです。