Alternative Issue

個人的な思考実験の、更に下書き的な場所です。 自分自身で消化し切れていないことも書いています。 組織や職業上の立場を反映したものでは一切ありません。

韓国素人政治

 日本左派(自称リベラル)メディアの援護射撃((社説)対立する日韓 交流の歩みも壊すのか:朝日新聞デジタル)も、日本では全く話題にもされないほどの状況になっている。正直、これほど突っ込みどころの多い社説も珍しい。アメリカは最初から仲介などしていないことは明らか(米高官が日韓の対立巡り言及「米国は仲裁にも仲介にも興味ない」 - ライブドアニュース)なのに、未だにそれを最後に加えてくるのには涙が出そうになる。仕方なくトランプ政権の本気度を疑っては見せているが、そんなことは誰にでもわかるではないか。むしろ中国の方が冷静な報道をしているのだから、日本のメディアもどうしてしまったのか(日本が韓国をホワイト国から除外、韓国が被る損失は日本の270倍か=中国-サーチナ)と言わざるを得ない。他にも各社そろい踏み(東京新聞:ホワイト国除外 「報復」の悪循環やめよ:社説・コラム(TOKYO Web))だが、この論陣に勝ち目があると思っているのだろうか。

 そもそも、今回の輸出管理厳格化に関する一連の手続きについて日本政府に全く落ち度はない。だから、国民から撤回すべきという声が出てこないのは当然の話である。更に言えば、日本は常に理性的な対応を続けており、韓国のみが感情的に当り散らしている状態(韓国、国際会議で相次ぎ日本批判…世耕氏「全く関係ない」 : 国際 : 読売新聞オンライン)であり、冷静に見れば滑稽なのは韓国の方である。正直、もはや笑い話と言うしかない状況なのだ。何度も日本政府高官が言及しているが、ボールは常に韓国サイドにある。

 ここでも何度も書いているが、きちんと手続きすれば何もなかったように韓国にもすべての材料は輸出される。実際、ホワイト国(グループAに名称変更:「ホワイト国」→「グループA」に 経産省が名称変更 :日本経済新聞)に入るのは限られた国家であり、それ以外は全て毎回手続きをしているのだ。今回の騒動において、韓国からきちんと手続きをする、あるいは取り扱いを厳格化するという意見や情報が全く聞こえてこないのは不思議で仕方がない。むしろ全面戦争を想起させるような言葉が政府要人から次々と飛び出している。これでまともな交渉などできるはずもない。

 

 さて、文政権になって韓国の行政府や司法界、そして軍まで(【実録 韓国のかたち】第5部(4)「積弊清算」軍も標的 朴槿恵弾劾巡り市民団体が機密入手、「クーデター」の印象操作(1/3ページ) - 産経ニュース)多くの人事が刷新されたという情報が聞こえてくる。それも露骨なまでの身内人事がなされている(盧元大統領を捜査した検事も辞任、中間幹部50人以上が辞表を提出-Chosun online 朝鮮日報)。彼らが積弊精算と呼ぶ左派による国家乗っ取り作業(韓国“積弊清算”の光と影 自殺者も・・・ | 日曜スクープ | BS朝日)である。外交の場でも、日本とパイプのある専門家は要職を外され、指名できる裁判官は自分たちと同じ思想のもので固められる。もちろん、同様のことは大統領が変われば政府高官が全て変わるアメリカでも行われているが、さすがに今回の韓国ほど露骨ではないし、アメリカで新たに採用されるのは全てプロである。韓国のような素人集団ではないのだ。

 徴用工(戦時労働者)問題も、レーダー照射事件も、そして今回のヒステリックな外交手法も、全ては能力の低い人材が引き起こした喜劇の様なものである。もちろん、プロだからなんでも上手く行くというものではない。日本の外務省が韓国を付け上がらせた元凶であるのは多くの人も気づいているだろう。外の目に余りさらされない内輪社会は多くの場合、勝手な自己論理を汲み上げ自分達に追っての最適解を探してしまう。結果として第三者が見れば信じられないような行為がまかり通る。

 

 素人は、自分の能力の低さを知っているからこそ、余計に自分の価値を大きく見せようとする。要するに、自分を守るために逆切れしやすい。以前からそういう傾向はあったが、最近の韓国の対応を見てると特に素人臭が強く感じられる。それに付き合わなければならない日本の大臣や政治家、あるいは官僚の皆さんにはご愁傷さまといいたくもなる。

 そして、こうした素人集団の癇癪を優しく見守れとのたまう日本の左派(自称リベラル)メディアの同類臭もなかなかにオツである。形式美として、趣があると言っても良いかもしれない。これも何度も書いていることではあるが、日本が韓国の全てを許容しなければならないというのは、日本人の傲慢な思い上がりである。彼らは一個の国として自分たちで問題を解決し、自分たちの将来を決めなければならない。そのために、必要な時には厳しく接することこそが、日本なりの韓国に対する愛情である。

 

 おそらく、このままの状態がずっと続けば韓国は内戦状態の様な混乱に入っていくであろう。ボイコット運動も、日本が反応するほどに過激になっていく。結果的に、日本が甘く接していた方が早くその混乱に到達し、解決の道も遠くなると私は思う。そのそのすべての日本製品をボイコットするということは、中世への逆戻りでもしたいのであろうか。日本に依存し、それを当たり前の権利だと勘違いする国が自分たちで安定した国家運営を出来るはずもない。

 今回の輸出管理厳格化は、日本とすれば非常に優しく親切な指導である。一気に韓国が混乱の渦に陥る様な決定的な制裁ではないのだから。韓国がきちんと自分たちの置かれた状態を認識し、それに応じて適切な行動を取れば全く障害にすらならない。そんな程度のことである。

 

 正直、ここから先は韓国内部の問題である。感情に任せたまま、自分たちがしなければならないことを理解できず、混乱に巻き込まれていく(強まる「ボイコットジャパン」…消費者は0.01%日本産原材料まで見つけだす=韓国 | Joongang Ilbo | 中央日報)のか、あるいは「克日」という形であっても自分たちで再び国を築き上げられるのか。今彼らはその分水嶺にあり、その厳しい現実に立ち向かっていかなければならないと、日本が韓国の一人立ちのためにそっと背を押しているのだから。

 少なくとも、素人的な対応を続けているような政府である限りにおいて、こんな状況は何も変わらないであろう。精神論での「日本に負けない」では実際何の役にも立たない。結局できるのは、日本を貶めるディスカウントジャパンでしかない。それは韓国の価値を全く向上させないということにまずは気付くべきであろう。