Alternative Issue

個人的な思考実験の、更に下書き的な場所です。 自分自身で消化し切れていないことも書いています。 組織や職業上の立場を反映したものでは一切ありません。

痩せ薬

 私事で恐縮だがBMI(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%9E%E3%82%B9%E6%8C%87%E6%95%B0)は25を越えてないものの、若干メタボ気味であって少しは痩せたいと思っている。もっとも、それを願ったからと言ってそれだけえで思うように理想の体重にはなってくれるはずもない。適度な運動を行い日々の生活を規則正しくして、その上でカロリーを控えめにするのが良いのは百の承知の上ではあるが、やはりどこかで神頼み的な都合の良い成果を期待している自分がいる。
 こうなるとどうしても考えてしまうのは、効果的に痩せる薬はないものだろうかということになる。世の中にも私と同じ様に(あるいは私以上に切実に)それを期待する人は多いのであろうが、世にダイエット薬なるものは雨あられと存在している。

 しかし本当に効果的なダイエット薬があるのだとすれば、薬を山ほど使うアメリカがなぜ日本が及びも付かないほどの肥満状態にあるのか説明できない。要するに、ある特定の条件下あるいはほんの少し効く薬に皆が飛びついているというのが現実と言ったところであろう。
 あるいは効果の程など全く持って疑わしいのだが、それでも上手い宣伝を利用して大きな売り上げを誇っている健康食品もいくらでもある。大方のところは、ロングブレスダイエットと同じように薬のみで痩せる程度など大したものでは無く、他の地道な努力の方が意味があると言ったものではないだろうか。

 さて、それでも効果があったと感じている人もいるだろうし、そのこと自体にクレームを付けるつもりはない。兎にも角にも、世の中が平和と言うべきか肥満はあちこちに溢れており、私もその仲間入りをしないように懸命に祈っている(祈るのではなく努力すべきなのだが)。
 ある薬剤師さんのHPにも関心の高そうな情報が書かれていた(http://blog.livedoor.jp/kensokuhou/archives/6289858.html)。まずは、手軽で確実なダイエット方法としてレコーディングダイエットが上げられていた(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%BB%E3%83%80%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%83%83%E3%83%88)。レコーディングと言ってももちろん歌の話ではない。きちんと日々の記録を付けることが結果的にダイエットに結びつくのだという、至極簡単で地道な手法である。
 しかし、それすらも投げ出してしまう人が多いのは誰もが知っていることで、だからこそもっと楽な方法の求めに応じて様々な薬が溢れてくれているのだとも言えなくもない。

 こうした痩せ薬を求める強い衝動が、時には覚醒剤にのめり込む機会(http://yasesoku.2chblog.jp/archives/25480406.html)を作ってしまっているのは悲しい限りだが、不謹慎ながらその破滅的な中毒性や副作用を除けば最強の痩せ薬なのかも知れない。
 では、合法的に買うことができるものでどのようなものがあるかと言えば、カフェイン系の薬が上げられる。カフェインは興奮剤であるが、興奮すると言うことは身体の代謝が促進されると言うことでもあって、ある程度の効果は期待できるであろう。ただ、興奮すると言うことは同時に心臓の動きも活発化することもあり大量摂取や過剰摂取は身体を悪くしてしまうので、痩せ薬として期待するほどの効果があるとは言えないと思う。
 ちなみに、最近よく出ている特保の飲料は気分的に満足できるという意味ではいいかもしれないが、少なくとも痩せ薬には分類できないだろう(太りすぎるのを防ぐ効果はあるかも知れない)。
 薬として手軽に買えて薬効があるのは麻黄湯であるが、これはその中に含まれるエフェドリン(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%B3)が交感神経を刺激することで代謝が活発化する。気管支拡張剤としても使用される成分であるが、興奮剤であるのでカフェイン以上の注意をもって扱わなければならないのは言うまでもない。ちなみに、スポーツ選手はドーピングに引っかかるので使用は厳禁でもある。

 ここまでは、主に代謝を向上させることで痩せを目指すものであるが、より効果的なのはエネルギーの吸収を抑制する効果を発揮するものであろう。仮にそれが実現すれば、いくら食べても太らないどころか痩せていくと言うことにもなる。
 こうした要求は過食の改善に必須となるが、過食の原因は脳の異常な働きにあると言うことが研究により明らかになりつつあるという(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130929/k10014889431000.html)。現時点では研究段階のようではあるが、特定の神経に作用する薬が生み出されれば過食を抑制することが可能になると考えられる。
 ただ、これが私達の手に容易に入るかと問われればかなり怪しい。と言うのも、食べたくなくなると言うことは肥満以上に死に近づく行為でもある(http://www.office-onoduka.com/nenkinblog/2010/01/post_166.html)からだ。そのような危険な薬が世に溢れることを可とすることはおそらく無く、劇薬指定された上で医者の処方箋無しには手に入らないという感じだろうか(直輸入で入手可能になるかも知れないが)。
 要するに、本当に効く痩せ薬は仮にできても市販はされないだろうし、手に入るものは大して効かないということだから、一部の病気の人を除いては今と何も変わらないといった感じとなるだろう。