Alternative Issue

個人的な思考実験の、更に下書き的な場所です。 自分自身で消化し切れていないことも書いています。 組織や職業上の立場を反映したものでは一切ありません。

腐らない死体

 最近の死体は腐らないというまことしやかな都市伝説が存在する。むろん、理由としてあげられるのは各種防腐剤や抗生物質などにより、細菌の繁殖が抑制されるというものである。そういえば、少し前のニュースでマクドナルドのハンバーガーが、何年も経過しても腐ることがなかったというものもあった(http://www.asyura2.com/09/health15/msg/890.html)。しかし、肉が腐らない理由はいろいろとあるようだ(http://matome.naver.jp/odai/2136687952047466201)。肉の厚みや、乾燥の状態によって腐らないと言うのもあながち変な話ではない。

 食品に入っている添加物(防腐剤や抗生物質)については、日本などの先進国では過去と比較してかなり厳しくなっているというのが現状で、昔の食べ物の方が腐りにくかった(それでも腐っていた)というのが実態のようである。
 ただ、中国などではちょっと話が違う。人体に明らかに悪影響を与えるであろうレベルまで、様々な物質が投与されているという事実はあちこちで告発されている。その影響は日本にも輸出される各種外食産業(特に低価格のもの)にまで及んでいる(http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20130723/1374558699)。このあたりの事実は一部の告発本には出ているものの、マスコミが強く訴えかけないこともあって今ひとつ知られてはいない。
 それでも、日々の食材を国産のみを選択して買っている人は少なくない。もちろん、国産と書いてあってもその表示が偽装されている(あるいは制度の盲点を突いて産地ロンダリングが行われている)ことも頻繁にニュースとなるように完全に問題を回避できるものではないが、庶民のささやかな抵抗としては見られるところであろう。

 話を元に戻すが、人の死体は基本的に腐る。腐敗する。気温が著しく低ければ腐敗の進行は極端に抑えられると思うが、少なくとも日本では一年を通じてそのような環境にある場所を探すのは容易ではない。しかし、腐敗しないしたいというものとしてはミイラ(日本では即身仏)がある。世界一美しいミイラと呼ばれるものがロザリア・ロンバルドである(http://matome.naver.jp/odai/2129136455088514101)。ちなみに、「ホルマリン」、「塩化亜鉛」、「アルコール」、「サリチル酸」、「グリセリン」などを用いて死蝋化(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%BB%E8%9D%8B)することで、腐敗をしないままに残されている。このほかにも自然に死蝋化したケースとしてはトーロンマン(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%9E%E3%83%B3)が有名である。これは約2400年以上前のものであることが判明している。

 死蝋化は体内の脂質が鹸化(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%B9%B8%E5%8C%96)することで蝋状に変化して腐敗を免れるものである。自然にできるのは湿潤かつ低温の場合とされるが、日本の場合には水死による場合が多いとされている。
 逆に言えば、よほどのことがない限り腐らない死体は存在しないという証拠でもあろう。都市伝説は、今日もまことしやかに流布されていく。