Alternative Issue

個人的な思考実験の、更に下書き的な場所です。 自分自身で消化し切れていないことも書いています。 組織や職業上の立場を反映したものでは一切ありません。

反日を潰してはならない

韓国や中国から日本の良心的マスコミと呼ばれる朝日新聞をはじめ、リベラル系のメディアはこぞって日韓や日中の融和を説く。それは、日本と韓国あるいは中国の諍いが感情論だと考えるからであろうが、それは非常にセンチメンタルなとらえ方ではないだろうか。
もちろん、韓国や中国政府が国民の感情を煽っているのも事実ではあるが、それは単に感情のみの問題ではなく経済的な戦争の道具としてこの感情論を煽っているに過ぎない。考えてみれば、韓国が反日を止めるのはどんな状況に至った時であろうか。以前からそれを認識しているものも少なくないと思うが、今回の騒動で多くの国民が自覚したであろう様に、それが成し遂げられるのはおそらく日本と韓国の経済的な立ち場が逆転した時であろう。日本経済が韓国の存在無しには成立し得なくなり、逆に韓国からして日本がいくつもある国の一つとなった時にこそ、反日などという感情論は消え去るであろう。もっとも、その時には見下したような侮蔑の感情が頻繁に出てくるようになるのは、韓国内の東南アジアや黒人に対する差別の状況を見ていれば容易に想像できる。
とは言え、日本側からすればそんな状況になることは決して生じさせてはならないことであるし、実際に誰もそんな状況を想定はしていない。敗戦のトラウマに囚われ、ルサンチマンから日本にとってネガティブなことを報道することが報道の正義だと勘違いしているメディアが多い日本ではあっても、日本の潜在能力の高さはそうそう打ち破られるレベルにないと意識している。

あり得ない仮定ではあるものの、もし竹島問題で日本が領有権を放棄したとして、あるいは従軍慰安婦問題で慰安婦を名乗り出た人に無条件で日本政府が補償したとして、それで反日が止むであろうか?今なら多くの日本国民が、韓国は更に要求をエスカレートさせるだけであるということは予想できるはずである。竹島の次には、韓国が歴史上一度も領有したことがない対馬をよこせと言ってくるだけだし、その後は九州をとまでも言いかねない。
従軍慰安婦の次には民間企業による強制労働を補償しろと言うだろうし、こうした要求に終わりなど無いのだ。
だとすれば、反日という感情論が他国に湧き起こることは日本人としてはむしろ喜ぶべき事ではないか。勘違いしないで欲しいが、何も反日を煽れと言っているわけではない。世界との貿易により黒字を重ねている日本が対立により得るものはほとんどない。感情的な融和が大切なことはそのとおりである。
ただ、反日という韓国などの感情表現が出てくるのは結局のところ嫉妬が巡り巡って現れているものなのだから、嫉妬される存在であるという事は日本にとっては決して悪い訳ではない。もちろん、反日という一種言いがかりのような言動に絡まれないに過ぎない事はないのだが、トチを抱えて逃げ出す事が出来ない以上こればかりは如何ともしがたいものである。

もう一つの仮定として、韓国経済がこれ以上ない程までに疲弊したときにも一時的に反日は消え去るかもしれない。それは、反日などにかまけていられないというほどに疲弊し混乱した状態を意味するが、停戦中の朝鮮戦争が再開して泥沼の状態にでも陥らない限りそれはないだろうし、経済復活の折には今以上の反日が吹き荒れるであろう。仮に韓国の経済復興に日本がどれだけ巨額の援助を行ったとしてもである。
嫉妬心というものは、手を差し伸べられればられる程に膨れあがっていく。日本側とすれば、適度な反日により適度なガス抜きをしてもらう事で否応なしに付き合っていかなければならないのだ。
そう考えると、朝日新聞などが言う過去の歴史を乗り越えた未来志向の歴史を作り上げる事は、学校におけるいじめを無くす事と等しい絵空事なのだろう。それは建前上は正しいかもしれないが、決して成し遂げる事は出来ないのだから。