Alternative Issue

個人的な思考実験の、更に下書き的な場所です。 自分自身で消化し切れていないことも書いています。 組織や職業上の立場を反映したものでは一切ありません。

ダイエット考

社会が豊かになれば、まず最初はモノにお金が向かうことになるが、それに引き続き楽して健康になろうとするモノが増えるものである。健康を求めること自体は社会が豊かでなくとも重要ではあるが、それをお金で解決しようとし始めるのは豊かになったからであろう。
ダイエットも、健康維持と容姿維持という二つの面で社会的な関心事であり続ける。そもそも食べ物に困窮していればダイエットなど悩む必要もないわけだから、その存在は飽食をもたらす社会の豊かさと強くリンクしている。さらに言えば、欧米では喫煙と同様に肥満は自己節制ができていないと言うことで、社会的地位にまで影響を及ぼすとなれば、軽く考えるわけにもいかないのも事実であろう。
とは言え、今回はダイエットと社会性などと言う堅苦しいモノではなく、如何にダイエットを行うかについて考えてみたい。

世の中には、ダイエット本が溢れている。次々に現れるダイエット方法は、切れることのないコンテンツであり続けるため、出版業界やテレビ業界には堪らない宝の山である。ただ、その効果はと問われれば首をかしげざる得ないモノも少なくない。そもそも、ダイエットが容易にできるものであるならば、誰もダイエットに必死になどなろうはずもないではないか。容易でなく苦しいものであるからこそ、より効率的な方法が皆から渇望されるのである。
誰もが求める解、、、それ故に、ダイエットに関わる情報は常に価値を持ち続ける。

ところで、急に話を変えるがちょっとこんな言葉を思い出して欲しい。「痩せの大食い」という言葉は聞いたことがあるだろう。いくら食べても全く太らない人のことである。ダイエットを目指す人からすれば羨ましい限りではあるが、そう言う人が存在すると言うことは当然太りやすい人太りにくい人がいるということを示している。
逆に言えば各種のダイエット方法が提示される時、如何にそのダイエット法が効果あったかを仰々しく広告するが、結局は体質的にその方法が合う人もいると言うことに過ぎない。だから、ダイエットは自分に合う方法を探し続けることが最も有効なのである。
ダイエット法のつまみ食いをする人は、一つのダイエット法を続けられない根気のない人とのレッテルを貼られがちではあるが、必ずしもそのレッテルが正しいわけではない。自分にあった方法を見付けられていないと言うだけかもしれないのだ。だから、一つ二つのダイエット法が効果なかったとしても、もっと様々なそれを試すという方向に根気を出すのも、可能性を高めるという意味ではあながち悪くはない。
もっとも、全てにおいて真剣に取り組むという前提があっての話ではある。適当にやって上手く行くとなれば最初の命題に戻る。それなら誰もダイエットに苦しむはずなど無いではないか。

さて、ダイエットをすると言うことは肥満気味であるという前提条件がある。若い女性などでは、思い込みにより痩せ過ぎまで突き進んでしまう人もいるようだが、ここではそのケースは除こう。
要するに、摂取カロリーが消費カロリーより多いから太るのである。だから、ダイエットをするためには消費カロリーを増やすか、摂取カロリーを減らすしかない。これは大前提だ。ただ、何の準備もなくこれを行おうとすれば苦しいものである。また、極端なことをすればかえって健康を害してしまう。健康のためのダイエットがそれを害するのであれば、何をしているのかわからない。

さて、カロリーが低い食べ物を多く食べても太らないかと言われれば、実はその通りである。タニタ食堂が大人気となっているが、要するに満腹感を味わいながらも摂取カロリーが抑えられるのであれば、それはそれで問題ない。もちろん、取得する栄養バランスが偏りすぎないという前提は排除しない。
そして、たっぷりの運動をすることでエネルギー消費を増やすことも重要である。これは同時にエネルギー消費量の多い筋肉の衰えを防ぐことにも繋がるため、適度な運動は非常に良いのである。
こんな話をすれば、何のことはない結局オーソドックスなダイエット法が一番良いと言っているに過ぎないということになる。全くその通り。問題は、それを如何に楽しく行うかにかかっている。
カロリーの低い料理を作ることを楽しんだり、友人達と適度な運動をすることを楽しんだり、あるいは体重が減っていくことを記録してそのこと自体に楽しみを覚えたり。ダイエットに最も重要なことはそれなのだと思う。苦しみのみのダイエットであれば、身体的に健康になっても精神的なマイナスがその効果を減じてしまう。

さて、ここでちょっと考え方を変えてみよう。
私が今から言う方法は、効果が確認されたものでも何でもないし、はたして楽しいかどうかもわからない。非常に無責任なものであるが、頭の中で効果的なダイエットを考えてみたものだ。
まず、最初の方で触れた「痩せの大食い」という人は確かに存在する。この人は、摂取カロリーが多いにも関わらず、それが身につかず排泄されしまうわけだ。それは、年を取れば少し食べただけで太ると感じる人も多いことからも、摂取カロリーは実のところ口に入れるカロリーと身体に取り入れられるカロリーが違うのだとわかる。
だから、身体にカロリーを取り入れにくくするにはどうするかを考えるというのは一つの方法ではないだろうか。
もちろん、筋肉を増やして普段からカロリーを消費しやすい身体であるというのは重要である。しかし、それに加えてエネルギーを摂取し難いように方法を考えるのだ。
例えば、牛乳ダイエットというものがある。牛乳自体にもカロリーがあるので、それをがぶ飲み仕方かと言って痩せるわけではない。しかし、考えてみれば牛乳を飲めば胃に膜を張るという話はよく聞くではないか。胃が痛いときには牛乳を飲んでからものを食べると良いとか、、、すなわち、胃腸に牛乳の膜を張ってしまおうというのが一つの考え方である。それを効果的にしようと思えば、食事の少し前に牛乳を飲むのが望ましいことになる。どの程度飲めばよいかはよくわからないが、それにより胃腸に牛乳の膜を張って栄養吸収を阻害するのだ。
もちろん、効果の保証は全くできないことは宣言しておく。

もう一つは、筋肉が多ければエネルギー消費に効果があることに着目したい。これは、細胞の活動が活発だからこそエネルギーが消費されやすいのであろう。だとすれば、基本的に体温を上げるのが最も良い。冷え性の人からすれば、そんなことができれば苦労しないと怒られそうだが、一般的におなか(特に下腹部)をよく暖めると血流が盛んになることは知られている。体温が上がれば、体温を下げるために血液が末端まで行って放熱しようとするのである。ところが、おなかが十分温められていれば脳はもっと放熱しようと頑張ることになる。
その結果、血流は盛んになって細胞の活動は高まるという寸法である。ちなみに、高血圧の人には極端なそれはお勧めしない。腹巻きとカイロで十分できることである。

さてさて無責任にも書き綴ったが、途中でも書いたように効果は保証しない。
筋道を立てて考えれば、王道のダイエットが最も近道だと思う。ただ、邪道にも邪道なりの論理は必要だ。
この邪道は、意味があるであろうか。

「私は3ヶ月で10kg落としたことがある。方法は、1食を蒟蒻のみにしたこと。それを3ヶ月続ければなんとかなった。ただし、万人にフィットするとはとても言えない。」