Alternative Issue

個人的な思考実験の、更に下書き的な場所です。 自分自身で消化し切れていないことも書いています。 組織や職業上の立場を反映したものでは一切ありません。

みのもんた問題

 みのもんた氏が息子の不祥事をきっかけにTBSの報道系番組を降板することになったようである(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131025/k10015565531000.html)。私はたいしてテレビを見ないので別にそのことに大きな興味がある訳でもないが、菅元総理が陰謀論を展開している(菅元首相、みのもんた降板も自分の退陣も「原子力ムラの陰謀」:http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131027/stt13102722140005-n1.htm)ようで興味をそそられたこともあって、少し触れてみたい。

 事の発端は、みのもんた氏の次男が窃盗事件を起こしたことから始まる。ただし、その直前にセクハラ疑惑もあったらしくネットではこちらの方が非難の声が大きい。セクハラ疑惑自体については自らの評判に直接関わることと言うのもあって、みのもんた氏は明確に否定している。もっとも、それが事実かどうかを示す決定的な証拠があるわけではない。ネット上にUPされている動画についても直接のシーンが映っている訳ではないので、セクハラ的な動きが想像でき疑わしいものの決め手には欠けるように見える。
 過去からセクハラが継続的に行われてきたというゴシップ的な噂も週刊誌を賑わせているが、こちらも事実かもしれないもののそれを確認する資料としては証拠があやふやである。穿った考えで言えば、こうした噂攻勢はそれにより得をする誰かがいるのではないかと少々疑ってかかってしまう。もちろんだからと言って疑惑が解消されるというつもりもないが。

 他方、ネットなどでの非難が繰り返し生じているにもかかわらず、テレビ局では容易に切ることができず、また芸能界では擁護論も渦巻いているというのは、みのもんたという知名度をから利益を受けたかどうかが関係するのであろう。視聴率を落としたくない、あるいはいろいろと世話になったなどの直接理的利益を得ている人たちと、単なる視聴者では感じるところが違うのも当り前であろう。もっとも、今後みの氏自身の醜聞が出てくれば掌が返されるのは言うまでもない。
 もう一つ騒がれているのは、みの氏の二人の子供がテレビ局に就職しているという面である。以前よりテレビ局や広告代理店に著名者の子息が就職していると言う噂は絶えない。実際、著名な父親や母親の人脈を子供以上に企業も利用することを考えての状況であり、逆に言えばみの氏が力を失えば容易に首を切られ得るという意味において人質でもある。
 人質状況ではあっても、一定期間以上良い収入を得てそれなりのポストにいることで満足というのであれば、これも一つの生き方だと言えなくはない。それを不公平だと糾弾する向きもあるが、社会にはその程度の不公平はどこでも内在している。私の部外者なりの考えとしては、事実としては不公平は存在するが許容の範囲ではないかと思う。もちろん、非道い行動が問題視されているのを握りつぶすというレベルにまで至ればそうも言いきれまいが。

 さて、最初にも触れたが先日みの氏の応援団に菅元総理が参戦した。正直言えばみの氏にとってもこの参戦は有難迷惑だと思うのだが、菅氏にとっては埋没しつつある自らに注目を集める良い機会だと感じたみたいである。陰謀論を前面に押し出しての内容なので、ネタ以上に取り上げられることはないだろうが、ネタレベルに落ちぶれた現状は菅元総理を全く認めていない私としてもうら寂しさを感じてしまう。
 みの氏としては静かにしてほしいと思うだろうが、そもそも報道だと称する番組において上からいろいろな人を糾弾してきたのだから、この程度のカウンターは甘んじて受けなければならないと思う。おそらく、みの氏に対してそれ以上に叩かれてきた人も多いのだから。

 まあ、どうでもいいんだけどね。