Alternative Issue

個人的な思考実験の、更に下書き的な場所です。 自分自身で消化し切れていないことも書いています。 組織や職業上の立場を反映したものでは一切ありません。

だだっ子

 鳩山元総理の発言が日本国内に波紋を広げている(http://www.xinhua.jp/socioeconomy/economic_exchange/351758/3/)。現在は離党したとはいえども、民主党でさえ明確に非難せざるを得ない状況というのは、むしろ異常な状態に映る。政権交代前から、彼の政治家としての適性に大きな疑問を感じていた私は、家族に彼(をTOPに掲げていた民主党)に投票するのは大きな問題だと働きかけたが、当時はマスコミの雰囲気に流されていたのか民主党に投票した者も少なくない。もちろん、日本国中で同様の動きがあったのは政権交代という現実を見ても明らかである。
 私個人としては、彼の主張である「友愛」そのものが悪いとは思っていない。理想論として確かにその精神は崇高で重要なものだと思う。ただ、素晴らしい理想論のみを発言する人などは世の中に掃いて捨てるくらい存在する。最も重要なのは、それを実現するための現実的でかつ具体的な歩みなのだ。そして、政治家が行うべき歩みの中には国民がその理想に同調することを抜きには語れない。

 彼にはその具体的な方法論がなかった。その段階で、単なる夢想癖の一般人と大きく変わるものではない。彼が一民間人としてその理想の実現に尽力するのは、決して否定されるものでは無いと思うが、政治家として国家に対する責任を考えた場合には彼の無責任さは日本にとっての害悪である。
 結果的に、彼は自らの無責任さ故に総理の席を追われ、最終的には議員の立場すら追われてしまった。これは、彼の理想を社会が認識できなかったのではなく、彼が理想を実現する具体的かつ現実的な方法を提示・実行できなかったことに起因する。
 議員の立場を離れたからと言って、元総理という肩書きは決して消えることはない。仮にその責任感を彼が認識していたとすれば、仮に認識していたとはしてもこの度のような発言などできるはずも無かろう。

 むしろ今回の言動を見ていると、自らの超えに耳を傾けない社会に対する恨み辛みを叩き付けている子供のように見えて仕方がない。ちょうど、その愚痴を聞いてくれる中国や韓国という国があったため、そこにすがりついている形である。
 私は、この責任感のなさを持って今からでも民主党は彼を除名すべきではないかと思う。

 その上で、鳩山元総理を上手く利用しようとしている中国や韓国からすれば、その声を利用してできる事ならば日本の民意を変えたいと思っていると予想している。ただ、計らずかそれはおそらく実現しないであろう。まだ、日本のメディアはこの無能の言葉を良く取り上げていると思うのだが、狼少年のように徐々に徐々にその声は取り上げられなくなっていくと思う。
 そして、彼は取り上げられなくなることを旨とはせず、より過激な発言を繰り出すようになるだろう。もちろん、過激になればなるほど自らの無能を日本国内のみならず世界に晒してしまうことになる。

 それでも、日本にとって彼の取った行動によるダメージが無い訳ではない。少なくとも世界に対する宣伝戦には彼の言動が用いられてしまう。言論の自由が保障される日本という国だから、彼の言動を強制的に封じ込めることはできないし、してはならない。ただ、彼の言動を取り上げないと言うことで空疎化させることはできる。
 中国や韓国としても世界に対する宣伝としては利用できるが、日本の世論を操作できる影響力がないばかりか却って反中・反韓の雰囲気を強めるとなれば、必ずしも広告塔としては良いものにはならない。そのうちお払い箱になるであろう。