Alternative Issue

個人的な思考実験の、更に下書き的な場所です。 自分自身で消化し切れていないことも書いています。 組織や職業上の立場を反映したものでは一切ありません。

民主党岡田副総理の劣化が激しい件

正直言えば、もう民主党という存在はかつての社会党のように消え去っていくものだと考えており、1週間ほど前に墓碑に刻む言葉まで書いてしまったので今更触れる必要性もないと思っていたのだが、最近のあまりに空気さえ読めない断末魔のような足掻きが見苦しいので少しだけ取り上げておこうと思う。
おそらく世間の空気を感じて多くの民主党議員は日々もがき苦しんでいると思うが、幹部は立場上それを認める訳に行かないのはわかる。それは立場という仮面が彼らに与えた責務ではあるが、もしその責務に酔っているようであれば政治家としての資質を疑わざるを得ない。その行為に陶酔してはならない。
自己陶酔という意味では、まず田中真紀子文部科学大臣の件が思い浮かぶが、これについては既に多くの人がその問題点について書いているのでここでは取り上げない。というか、取り上げるのも馬鹿らしい。

さて、他にもこれまで多くの民主党幹部が悲しいほどに意味のない言葉遊びを繰り広げてきたが、その中でもここに来て最も劣化が激しいと感じる人の内の一人は岡田副総理である。本人は自らの政治信念にでも殉じているつもりであろうが、かつて「ロボコップ」と呼ばれたほどのある種の厳格さすらが見る影もない現状は、その厳格さが自己陶酔に過ぎなかったとの想像に馳せさせてくれる。

例えばこんな記事が最近にあった。
岡田副総理「考え近いのはオバマ氏」(http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp3-20121104-1042351.html
私が思うに、一国の副総理が選挙前の他国の一方に肩入れするような発言をするのは大いなる問題だと思うのだが、これについて特にマスコミが強いクレームを付けているようには思えない。ちにみに、党派とすれば共和党の方がアメリカ民主党よりも親日的な政策を採ることが多いのだが、ロムニー候補があまり知日ではないと言うこともあって、これはやむを得ないかもしれない。

もう少し前のものでは、
政策一致せねば行き詰まる=岡田副総理(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121103-00000083-jij-pol
維新などを含めた第三極の集合についてであるが、確かにその通りであるとは私も思う。しかし、その悪しき典型を政権与党である民主党が先んじて見せているのだから、普通の神経なら恥ずかしくて言えたものでもないだろう。こう言わざるを得ない民主党の現在の立場に悲哀を感じてしまう。

岡田副総理が「外交は一種の強硬路線、内政も新自由主義」(http://ameblo.jp/interview-data/entry-11392524972.html
これも自民党や第三極についての発言だが、細野総理担当補佐官の発言とかぶる。民主党が中道で他の政党は右に偏りすぎだという発言だ。

元々頑迷すぎるほど真面目な故に融通が利かないと、好意的なイメージで語られてきた岡田副総理ではあるが、それは実直でるあるというプラスの側面が際だって捉えられてきたからである。ところが、最近の発言は自分の立場に固執する形でそれがいかんなく発揮されてる。このあたりについては、阿比留瑠比さんのブログに詳しい(http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/2918627/)。
愚直さは、方向が良い向きにあるときには効果を発揮するが、方向が間違っている場合には単なる頑迷さに落ちぶれてしまう。そして、軌道修正することにすら頑迷であり続ける。今の岡田副総理は愚直さを自らの立場を守るために用いている意味において、大いなる問題であると感じられる。