Alternative Issue

個人的な思考実験の、更に下書き的な場所です。 自分自身で消化し切れていないことも書いています。 組織や職業上の立場を反映したものでは一切ありません。

幽霊とリーキーガット症候群

幻覚や幻聴は何も精神を病んだ人や薬物中毒の専売特許ではない。正常な人でも状況によっては幻覚が見えたり幻聴が聞こえること(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%BB%E8%A6%9A)はそれほど珍しいことではない。幽霊の存在を完全に否定するつもりはないが、少なくとも人間の見ているものが大部分は正確な情報ではなく、様々な補足情報により補われ惑わされているとは知っていた方が良いだろう。人はトランス状態(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9_%28%E6%84%8F%E8%AD%98%29)という変性意識状態では普段見ないものを見ることもあると言われるし、それは催眠術や宗教的行為においてだけでなく過度の興奮においても起こりうる。
その時見たものの真実性を他人が知る術もないが、その特異性が情報の価値を高める仕組みについては理解できる。
そして、このトランス状態に近い状況が何らかの理由で容易に起こるのであれば、神を感じることもあるいは悪霊に襲われることもあり得るだろう。芸術を突き詰めるものは、違法だがLSDその他の麻薬によってそこに至ろうとすることもある。ただし、それは明確に脳の混乱により引き起こされていることはわかっている。

例えば、LGS:リーキーガット症候群(http://nutweb.sakura.ne.jp/iframe/03_ippan/03lgs/lgs.html)と呼ばれる症状がある。腸管の壁に穴があくことで未消化な物質などが体内に漏れ出してしまう現象である。完全に消化分解されない形で体内に入った物質は場合により人体に悪影響を与え、そのうちのいくつかは人にアヘンの様な幻覚作用を与えると言われている。
特に問題とされるのが、グルテンhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%83%86%E3%83%B3)、ガゼイン(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%82%BC%E3%82%A4%E3%83%B3)などのペプチド(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9A%E3%83%97%E3%83%81%E3%83%89)と呼ばれるタンパク質の結合物質であり、グルテンは小麦・大麦などの麦類に含まれておりガゼインは乳製品に含まれている。すなわち、私達が普段から食べているものが特定の状況下では幻覚剤として作用してしまうことがあるのである。特に子供の頃には腸の生育が不十分で生じやすいとも言われている。
もちろん、それが全ての幽霊などの目撃談を引き起こしていると言うつもりはないが、このような事例があることは知っていても損はないであろう。

このLGSによる症状では、子供が牛乳を飲んだところ突然走り出したり幻覚のような意味不明の行動を取るようなケースもあったとされ、しかも近年その数が増加傾向にあるとされているのは不気味な感じもする。
幸いにもと言うべきか残念ながらと言うべきか、今の私には霊感と呼ばれるものが全く備わっていないため、霊的現象という奇特でかつ貴重な現象に出会うことはないのだが、子供の方が不思議なものを目にしやすいことを未成熟故の幻覚作用と考えるのは、夢はないかもしれないが個人的には合点がいきやすい。
疫学的な大規模調査が為されれば、ひょっとして大人の罹患率とスピリチュアルな経験の相関性が見つかるのかもしれないが、なんとなくしないでおきたい気もする。都市伝説が現代のおとぎ話だとするならば、それを科学的に解剖するのは無粋なのかも知れないから。