Alternative Issue

個人的な思考実験の、更に下書き的な場所です。 自分自身で消化し切れていないことも書いています。 組織や職業上の立場を反映したものでは一切ありません。

今後の報道姿勢で韓国への遠慮が透けて見える

先日のサッカーACL準決勝で、韓国の全北現代チームのサポーターが「日本の大震災をお祝います」という垂れ幕を掲示した。セレッソ大阪による即座の抗議を受けて垂れ幕は前半途中で撤去され、過日全北現代チームは公式ホームページで謝罪するに至った(http://www.soccer-king.jp/files/topics/13181_ext_03_0.jpg)。
心ないファンはどこにでもいるものであり、そのことを完全に防止できるものではないが、その後の対応と報道姿勢がどのようなものであるかは検証しておいた方が良さそうだ。

というのも、少し前に類似の事態が発生している。
これは、ベルギーのサッカー一部リーグにてリールスに所属する川島選手の出場する試合で、相手チーム(ゲルミナル)のサポーターから「フクシマ」と、原発事故を揶揄するコールが起こった件である。
このときも相手チームは謝罪を行ったが、それ以上にチームに対してペナルティが与えられており、最終的にはベルギー王立サッカー協会が日本大使と川島選手に対してチームの会長が面会して謝罪することまで求めている。

もちろん、マスコミもこの件を多く取り上げた。
さて、今回はどの程度取り上げるのか?

内容的に言えば、ベルギーでのケースと比べれば今回の方が相当に悪質である。
ベルギーにおけるそれは、「フクシマ」と「カワシマ」という言葉が似ているので、挑発に用いたらしいとの報道がされているが、それは震災や原発事故を直接揶揄したものではない。
しかし、今回のケースではわざわざ日本語で(言葉は間違っているが)直接震災を喜ぶ内容である。
比べれば明らかに今回の垂れ幕の方が悪質である。
そもそも韓国の国民性がそれなのか、2002年のワールドカップでも悪質な垂れ幕は山のように掲示されていた。そう考えると韓国における日常と言えなくはないが、それでもやって良いことと悪いことがあると言うこと程度はわきまえさせなければならない。

さて、現時点では一部TV局(フジテレビ)のスポーツニュースで報道されたのみのようである。
ちなみに、韓国の一部報道では垂れ幕を掲げた個人の写真を日本のメディアが流しているのが、個人のプライバシー上問題だと論点のすり替えを行っている。
具体的には、韓国・国民日報が「周囲の観客の顔を露出させたのは特定の人格を毀損する素地がある」としていることだ。

これが国家を二分する問題でもないし、全北現代は既に公式に謝罪している。
だから、あとは韓国のサッカー協会およびACLの判断によるところまで来ているのは事実だ。
ただ、日本には何をしても許されるといった韓国の甘えに対しては厳しく接する必要がある。
それこそが対等な関係を構築する前提であろう。

今回は政治的な問題ではないだけに、日本マスコミによる冷静で客観的な報道が為されることを期待したい。もちろん、もっとも悪いのは報道しない権利をここに適用することである。
それは、韓国に対する過度の配慮を今後も続けるということにつながるのだから。

「戦争のくびきから解放されるべきは、日本であるという事実が受け入れられないのは、日本の不幸であろう。」