Alternative Issue

個人的な思考実験の、更に下書き的な場所です。 自分自身で消化し切れていないことも書いています。 組織や職業上の立場を反映したものでは一切ありません。

国内旅行券に期間限定プレミアを

付き合いとは言え、様々な場面で人に贈り物をすることが多いのだが、その時は何を送るべきかついつい頭を悩ませてしまう。お中元やお歳暮等なら、百貨店のお勧めの中から機械的に選ぶこともできるので楽だし、以前よりカタログを送ることで相手方に欲しいものを選んでもらうなんてギフトもある。子供達に何かをあげる時には図書券や図書カードは定番であるし、子供の頃には親に肩たたき券をプレゼントした事もある。
さて、かように贈り物には何かと注意を払いそして迷う事が多い。こうしたプレゼントの一つとして旅行券(http://www.jtb.co.jp/gift/nicegift/nicetrip/)というものもある。旅行する権利であるが、基本的に各旅行代理店が発行しているものであって、互換性はなくまた個別に交通費やホテルなどで使えるものでもない。あくまで代理店への使用を目的とするものに限られるが、旅行というものはその他の消費も誘発する事もあって経済的なインパクトは少なくない。
それ故に国を挙げての海外旅行者誘致に精を出したり、ツーリズムなどの宣伝はどこでも怠りはないし、旅行そのものに対するニーズも低くはない。ただ、円高の影響もあるし先進国ならではの問題であろうか、日本人は徐々に国内旅行よりも海外旅行を優先しがちである。それは同じ費用でも海外に行けてしまうとか、あるいはむしろ海外旅行の方が安いなんてケースも十分に考えられるからということもあろう。

でもそれが経済的に意味がある事は、今でこそ混乱しているがギリシャが観光で食べていけた事や輸入超過を続けているパリなどの都市がある事、そして日本も観光立国を目指していた事などからも十分にわかる事である。ましてや円高で海外からの旅行者が減り、日本人が海外に出かけやすくなっているからこそ、国内旅行をもっと行いやすくする努力は払われて然るべきだと思うのだ。
そのための方策の一つとして、共通のどこでも使える旅行券という存在があればまず非常に便利であろう。現在も金券ショップなどで換金可能なので一定の利用性があるのは間違いないが、プレゼントなどでもらうのが普通の商品であってそれをほいほいと換金するというのも寝覚めが悪い。そして、基本的に使用期限はないので自由度は高いと思うが、あえてのお得感が感じられるようなものでもない。
世の中にプレミア商品が競い合っている中ではかなり地味な感じすらする。まあ、本格的に使える旅行券となれば最低でも3万円くらいは欲しいところなので、頻度が少ないという事もあるだろう。

先ほども書いたが、その旅行券を共通化すれば少ない端数を足して使う事も可能になるし、どこの旅行代理店でも使えるとなれば自由度は非常に向上する。特に、そのメリットを国内限定とすれば国内旅行を誘発する仕組みとなりはしないだろうか、政府がこうした仕組みを主導したり一定の補助金を与えるということも地方経済振興には役立つように思うのだ。結局潰えたと思うが、観光庁が海外に日本への旅行券をばらまくという案もあったと思うが、国内旅行振興にもっと頑張っても良いのではないだろうか。
そして、旅行券には時間的なプレミアも与える。購入後半年以内に国内旅行に利用すれば額面の10%UPで使用可能だとすれば、旅行の回転も速まりお得感がかなり増えるのではないかと思うのだ。
基本的に、国内旅行は地方での経済活動に結びつく。単純な補助金を配る施策にあくせくするよりも、地方が自立できるための方策をもっと数多く考える事も重要ではないかと、素人ながらに考えてみた。