Alternative Issue

個人的な思考実験の、更に下書き的な場所です。 自分自身で消化し切れていないことも書いています。 組織や職業上の立場を反映したものでは一切ありません。

sengoku38に続くtouden39は生まれるか

福島原発事故調査委員会の報告は、様々なメディアを通じて報道されているようではあるが、世間の興味は今ひとつ盛り上がっている感じもない。

そもそもこの事故調査委員会は正式名称を『東京電力福島原子力発電所事故調査委員会http://www.naiic.jp/)』と言い、国会に設置された公式なものである。これ以外にも民間有識者による『福島原発事故独立検証委員会http://rebuildjpn.org/fukushima/infobox)』も存在するが、権限などに限界があり内容的には国会のものがより詳細なのではないかと思う。どちらにしても、これらの事故報告書は福島原発事故当時の官邸の動きの不可解さや混乱を大きく指摘している。同時に、東電も最大限の責任逃れを上層部が謀っているのは予想通りでもあるが、現場での決死の対応が菅元総理をはじめ指揮権者の稚拙な動きにより大きく妨害されたことは厳しく追及されるべきことであろう。
ところが現実には菅元総理は報告書の内容など何処吹く風の対応であるように見えるのは、個人的には非常に腹立たしい思いである。

東電に乗り込んで怒鳴り散らしたというのは既に知られているが、菅元総理はそれを夫婦喧嘩よりもマシとまるで他人事のように振る舞っている。しかし、その時の状況は東電内でビデオに残っているのはまず間違いがない。現状では、東電はそれを公開するつもりが無いと言い続けているが、それはおそらく東電幹部のうろたえぶりなども同時に記録されているからではないかと思う。あるいは一度情報を出せば、今後も際限なくそれを求められるという思惑もあるだろう。
ただ、日本にとって戦後以来最大とも言える国難でもある。その対応は何よりも重要な問題であるし、その指揮を行った政府首脳に問題があったならばそのことも明らかにすることには意味があると思う。
そもそも菅元総理がその資格を全く有さない人物でもあったにも関わらず、未だに反省どころか責任転嫁のみに終始しているような状況を放置して良いとは思わない。総理大臣は権限も巨大であるが、それと同じ以上の責任を負っている。このまま放置することはその責任を一切感じさせないで済ませると言うことでもある。これは、今後の日本の政治のためにも非常にまずい状況である。
そして、仮に彼が適切な行動を取っていたとすれば、ビデオの公開は不名誉な疑いを晴らす絶好のチャンスでもあろう。もっとも、それを望むような発言が一切無いところを見れば公開されたくないというのが本音であろうということは十分に想像できよう。

組織としては、結局組織防衛のために何もできないと言うことは、日本の未来のことを考えれば腹立たしいことではあるが、ただそれでも方法論として判らなくはない。東電は、日本という国よりも自分たちの組織を重要視しているのだから。
ただ、もしそれを公開する人が個人として出るならば、sengoku38ではなく例えばtouden39でもなんでもいいのだが現れるのであれば、多少なりとも闇に葬られてしまう事実が世間に知られるところとなる。それは、日本の安全保障にも影響が無く、秘密保持にも関わらない範囲で十分である。
できることなら、個人レベルでの公開でも良いので是非とも期待したいものだ。そこに十分な情報があるのかどうかは判らないが、嘘をついてのうのうと逃げ切ろうとしている厚顔無恥な人物を追い詰めるだけの効果はありそうなのだから。