Alternative Issue

個人的な思考実験の、更に下書き的な場所です。 自分自身で消化し切れていないことも書いています。 組織や職業上の立場を反映したものでは一切ありません。

ホルンという楽器

島村楽器のお題「プレゼントしたい楽器」

私がホルンと言う楽器を取り上げたのには訳がある。

そもそも私の人生は、音楽に関わると言うことが非常に少なかった。
別に音楽を聴かないと言うことではない。どちらかと言えば、結構幅広いジャンルを聞いている方だと思う。
ただ、自分で演奏すると言うことはなかったし、カラオケに行くという趣味もない。
自らが主体的に音楽に関わると言うことが全くなかったと言うことだ。
聞く方で言えば、古くはLPレコードを集め、CDを集めで、収集については自らの収集癖にも後押しされた結果であろうが、それなりのコレクションはある。ただ、それはあくまで受け身のそれである。

さて、なぜ「ホルン」なのか。
正直なところを言えば、その楽器としての名称こそは知っていたものの、どんな音色でどのようなパートを受け持つかなどは数年までは全く知りもしなかった。
ところが数年前に娘が学校の吹奏楽部に入った。
なぜそうなったかはわからないのだが、娘の担当がホルンになったのである。
確か、当初はトランペットを希望していたはずではあったはずである。激しい競争に負けたのか、それともホルン適性でも見抜かれたのかは、音楽的な能力が著しく劣る私には判別付かないのではあるが、とりあえず彼女はホルンを演奏することになったのである。

自分の望みとは異なっていたはずなのだが、やはり練習を重ねていくごとに楽器に対する愛着が深まっていったようである。会うたびに、ホルンという楽器の良さを聞かされることになったのである。
ネットでは、ホルンが主体となるオーケストラ演奏を一緒に聴くようにねだられ、ホルンという楽器が如何に重いかを切々と訴えられ、ホルンを抱える力をつけるため腕相撲の相手をさせられ。
そして、日々唇をぶるぶると震わせて五月蠅いことこの上ない。いや、唇をふるわせながら息を吹かないと音が出ないそうであるが、この「バジング」というものは演奏以外で聞かされても全く嬉しくないのである。

そのような小さな迷惑を娘から押しつけられはしたものの、それでも嬉しそうに演奏の話をする、それ自体の喜びから比べればささいなことである。
そして、ホルンの管の長さは2m以上もあるとか、ホルンは管楽器としては最も演奏が難しい楽器の一つであるとか、それでもオーケストラではやはり地味であるとか、うんちくばかりはどんどんと知るところとなった。

さて彼女も成長し、今後も音楽の道を続けたいと考えているようである。
その道が今後もホルンになるのかどうかはわからない。
しかし、こんなきっかけを私達親子に与えてくれたホルンという楽器については、おそらく忘れることはないであろう。

ただ、、、、ホルンの独奏ってほとんど聞かないですよね。
その専門家の間では、どんなものなんでしょうね?
ホルン協奏曲はなんども娘と一緒には聞いたのですが。