Alternative Issue

個人的な思考実験の、更に下書き的な場所です。 自分自身で消化し切れていないことも書いています。 組織や職業上の立場を反映したものでは一切ありません。

増税はなぜ不況の日本を救えないのか?

最初に書いておくが、私は経済の専門家ではない。
だから、今から書くことは認識がおかしいかもしれない。
純化しすぎで正しくないかもしれない。
でも、自分とすればこう考えればしっくりと来る。


まず前提として、世の中に出回っているお金が一定だと考えよう。
経済が回ると言うことは、お金が様々なところを流れる事である。
景気が良いと言うことは、その流れが大きいこと。
景気が悪いと言うことは、その流れが小さくなっていること。
正確に言えば、流れが大きくなることが好景気で、流れが減少することが不況だと言って良い。

お金が一定だとすれば、流れる量が減っていると言うことはどこかでお金が止まっている。
だとすれば、景気を良くするためにはその止まっているお金を吸い上げて流せばいい。
それができるのは政府のみ。

ところがここからがややこしい。
その止めているのが、正当な方法でお金を稼いだ人たち。
その人達の資産だとする。
さて、この人達のお金を強制的に吸い上げることは正しいのか?

現状では、このお金をとどめている人は高齢者だったりする(企業もある)。
高齢者に絞って考えれば、話を単純化しすぎと言われるかもしれないが景気を良くするためには高齢者から強制的にお金を引きはがして、社会に環流すればよい。
しかし、それは個人の所有権・財産権を侵害する。その人達の努力を踏みにじる行為でもある。

一方で、良く議論に出る消費税は上記のように一部からは取れないから全体から薄く取ろうという考え方。
一部から強制的に徴収するということが、民主主義の原則に反するという考え方なのだ。
民主主義的に言えば、だから公平に取ろう=消費税という話になる。
あるいは、特定の嗜好品なら偏っても良い。。。

さて、ここで最初のルールに戻ろう。
世の中に出回っているお金は一定というルールを最初に設定した。
高齢者には悪いがルールを変更すれば、高齢者からお金をむしり取らなくても世の中にお金を回すことが出来る。
出回るお金の量を増やせばいいわけだ。
そうすれば、景気は間違いなく良くなる。同時にインフレも進行する。
インフレとはお金の価値が下がる現象。
既にお金を保有している人たちからすれば、その価値が実質的に下がってしまう。
すると、早いところお金を使ってものに変えた方が得になる。

その結果、ますます消費は増える。

凄く単純な話。
でも、それをしない。
なぜか?

現状の、消費税問題や財政問題
そこを考えてみれば、全く難しい話ではない。
誰が何のために、消費税を推進するか?
誰が何のために、財政規律を主張するか?

それは、現状維持によって最も得する人がいる。
単にそれだけのこと。

でも、現状維持が今の日本にとって最も良いことなのか?
それは別の話。
それをどう考えるか、、、って話だけなんだよね。

消費税にしろ、ギャンブル税にしろ、あるいはたばこ税でも酒税でも良い。
でも、お金のない人から吸い上げるということは、止まったお金が動くことではない。
確かに、お金の回るスピードが少々速くなるかもしれないが、流れる量が多くなるわけではない。

そう考えると、有効な政策かどうかはすぐわかると思う。

「金は天下の回りものだが、天下も金によってスムーズに回されている。」