韓流とは国内問題を利用されている状況

もう多くの場所でも言われていることでもあり目新しい話ではないが、今日本で巻き起こっている韓流は概観すれば日本のデフレが引き起こしている国内問題に過ぎない。
確かに、韓国は韓流輸出を国を挙げて推進しているが、韓国政府がいくら努力してもそれが容易に実を結ぶわけではない。ただ、デフレにより引き起こされた日本のメディアの苦境を上手く利用されているという意味では、メディア自身の倫理的な問題も見いだされる。

日本メディアは、安価なコンテンツとして韓流ドラマを用いている。
それを用いざるを得ないのは、デフレによる広告収入の激減。
収入が減れば、当然ながら制作費も大幅削減される。
国内で作ればペイしない。だから、安いものを輸入する。

これは、TV業界が製造業の海外移転が進んでいるのを後追いしていると考えて良い。
この状況が続けば、日本のプロダクションが直接海外拠点をもって、そこからタレントを日本に送り込むと言うことも始まるだろう。
芸能界のユニクロ化と言っても良い。

もちろん、韓国芸能界の努力抜きには確かにそれが言い切れるものではない。単純に安ければいいのであれば、東南アジアでもかまわないではないか。
インド映画などは、はちゃめちゃなものも多いが、レベルの高いものもある。

ではなぜ韓国なのか？
韓国だけではなく、現実には台湾ドラマも受け入れられている。
まず、日本人が許容できる最低限の品質があること。そこには、容姿なども当然含まれる。
さらに言えば、日本人への親和性があるだろう。
特に、近年では原作が日本漫画や小説などのもののドラマが、韓国や台湾で作られて逆輸入されるケースも多く、それがHITしやすい。
まさに、日本人に取って受け入れやすいものが流行る。

だから、本格的に安価なドラマを大量に輸入するシステムが出来るとすれば、
日本のプロダクションが、日本人好みのタレントを韓国や台湾あるいは中国で発掘・育成し、日本原作（あるいは日本人好みのストーリー）を擁して、ドラマを作り上げる。
行き着くところはそこだと思う。

だから、韓流は日本の国内問題なのだ。
そして、その根本原因はデフレにある。
ただ、一度外に出始めた流れは容易には変わらない。
日本の芸能界は、これから厳しい時代を迎えるかもしれない。

ここ数日は、フジＴＶの韓流推しを批判した俳優がプロダクションを辞めさせられるという事態にまで波及していて、認知度も高い。
フジTVが韓国を推すのは、ここまで書いてきたように自らがそれにより利益を上げられるから。
でも、それはある意味、TVが特定のプロパガンダ媒体と成り下がっていることを意味する。

具体的に言えば、韓国（の芸能界）から韓国の芸能人を売り出せばバックマージンをこれだけ差し上げます。。。という感じの仕掛け。
それによって、儲けられるのであればなりふり構わないというのが現状だろう。

しかし、自らは利益を追求しているだけだろうが、結果的には特定のプロパガンダを後押ししていることになる。それは、社会の公器としての報道機関として正しい姿勢なのだろうか？

まずは、TV局の関連企業が外国の著作権を保有することを禁止するのが重要だろう。
それなくしては、儲け追求で結果的に特定の勢力に利用されると言うことになる。
同じことを仮定として考えれば、、、、、

ある宗教団体が芸能プロダクションを設立する。
その芸能人達は、当然一定以上の才能を有し、その上で布教活動に熱心だ。
宗教団体は、その売り上げに関する著作権をTV局に譲渡した。
TV局は自ら儲けるために、熱心にこの芸能人達を使う。
・・・・これは、特定の宗教団体の布教活動を手伝っているのと同じではないか？？

現状の韓流は、こうした構図で広まっている。
そこにあるのは、社会の公器たる自覚を失ったTV局がある。
もちろん、TV局がこの道を進むのは、、、TV離れの進展と、デフレによる広告収入の落ち込みであることには間違いがない。

すなわち、原因としてデフレに端を発した不況が、マスコミにコストダウンをしなければならない状況に追い込んだ。そこに丁度コンテンツ輸出に必死な韓国がダンピング（やマージン）により売り込みをかけた。それに乗っている。。。といったところ。

ここには為替差益も絡む。韓国のウォンが円と比較して安ければ安いほど（すなわち円高が進めば進むほど）、韓国からのタレント輸入の動きが広がっていく。コストダウンを目指せばある意味当然の動きなのだ。

このような状況が続くとすれば、極論を言えばＴＶ業界で生き残れるのはお笑いだけかもしれない。
さすがに、笑いのツボまで容易には真似られないだろうから。

「韓流問題は文化摩擦ではなく、経済摩擦である。本当なら消費者ではなく、タレントがデモをしてもおかしくない話である。」