Alternative Issue

個人的な思考実験の、更に下書き的な場所です。 自分自身で消化し切れていないことも書いています。 組織や職業上の立場を反映したものでは一切ありません。

領海は領土と等しい

日本の領土は非常に狭く、これだけの人口を抱えていくには不十分であろう。しかし他方で領海は非常に広く、排他的経済水域をを考慮するならば世界でも有数の面積を誇る。
現実に日本の領海やEEZ排他的経済水域)に様々な鉱物資源などが存在することは既に報告されている。もちろん現状においては海底から採取するよりも海外から片方が随分安い鉱物資源がほとんどである。だから今すぐにそれを採掘する必要性がある訳ではないものの、将来的な鉱物資源価格の上昇や資源国との価格交渉を有利に運ぶためにも、資源開発の姿勢を見せること自体は非常に重要である。

さて、島国である日本は上記のように巨大な領海やEEZ保有しているが、海の上に常時人が住むことが叶わないためにその維持は容易ではない。地上の話で言うならば砂漠や氷河を守る以上の困難さを伴うであろう。
現状ではその海域の水産資源は利用するものの、鉱物資源についてはほとんど利用していない。それ故、領海やEEZの警備は水産資源さえ保護するには不十分なものしかない。仮にそれが土地であったとすれば、平和ボケの日本であってもそんな状態を放置するとは思えない。
もちろん、日本の領海やEEZを侵すもの(中国、韓国、北朝鮮、ロシア)からすれば比較的気軽にそれを成し得る状況にある。これは、日本政府の態度が煮え切らないものであることも大きく影響している。

水産資源も乱獲で領域内の水域において漁獲高が確保できない韓国や中国の漁船が、日本のEEZ内において漁を行うことは以前から以前から何度も問題とされてきた。特に彼らは底引き網によって根こそぎ水産資源を奪っていくために、生態系の維持すらままならない。原則として海上保安庁がその警備にあたっているものの、広い領海が邪魔をして十分な監視や取り締まりができているわけでもない。
考えてみれば、食糧自給率の低い日本にとって水産資源は非常に重要なものである。現在でこそコスト面もあって活用は不十分かも知れないが、海洋牧場をはじめ活用すれば日本国民の胃袋を満たすことは可能なのだ。そして、コスト面故の未開発は鉱物資源についても同じなのである。

これが世界的な資源不足が顕著となってきた時には、宝の山に変わるのである。それに早く手を付けろと言う声もあるが、現時点で慌てて高いコストの資源開発などを手掛ける必要は日本としては全くない。アメリカと同じように自国の資源はできる限り温存しておいた方が良いのはわかりきっている。枯渇が本格化した時に採掘を始めればよいのだ。
しかし、先ほども触れたように宝の山を他の国が放置しておくはずもあるまい。盗掘や難癖をつけたり手を替え品を替えの懐柔策など当たり前のように行われるようになるだろう。まずは、この日本の占有する広大な領海を領土と同じものだという意識を今のうちから強く持つことが重要だと思う。
それがあってこそ、日本の将来の可能性を守ることができるのであろう。