Alternative Issue

個人的な思考実験の、更に下書き的な場所です。 自分自身で消化し切れていないことも書いています。 組織や職業上の立場を反映したものでは一切ありません。

バブルの天井かプチ天井か?

 大変遅くなりましたが、新年あけましておめでとうございます。今年も、ぼちぼちと気になることを書いていきたいと思います。

 

 さて、コロナ感染症による経済の落ち込みとは裏腹に、永遠に続くような上昇を続けてきた株価ではあるが、そろそろ目崎の天井を付けそうな気配である。私は、昨年末より少しずつ株の売りを始め、今年に入って多少積み増しをしている。株価の動きは誰にも完全に予想できるものではないが、移動平均からの乖離が大きいこと、売り方が概ね諦めてしまったこと(相場に強気が圧倒的になっている:https://www.aaii.com/sentimentsurvey?)、等を見るとそろそろ買い手が不足する感じがしている。バイデン新大統領による給付が決まる前には、株価は当面の天井を天井をつけるのではないかと予想する。もちろん、あまり当たらない私の予想なので話半分で聞いていただきたい。

 

 現在の株価上昇が、世界中の政府と中央銀行(特に先進国)による財政支出と金融緩和により引き起こされているのは言うまでもない。正直なところ、3月以降の株価上昇に乗り切れなかったのは判断ミスだったと反省している。株の方にも、もう少しリスクテイクしておくべきだったのだろうが、今となれば後の祭りであった。まあ、貴金属で益を出して損をしていないので良しとしよう。

 この財政支出や金融緩和の傾向は今後も容易に止まるものではないだろうが、一方で経済に蓄積されている痛みもどんどんと圧力が上昇している。株価の上昇は、有り余る資金を背景にしながらこうした痛みが回復することを前提(シナリオ)としているだけに、それが容易ではないとすればいったん調整をするのではないかと見る。もちろん、今が本当の意味で2000年以来の第二次ITバブル天井になるためにはそれ以外の大きなイベント(例えば不動産暴落や債務危機等)が必要となるだろうが、現状の政府や中央銀行のスタンスからするとそれを許容する感じではない。痛みを伴う財政支出を続けてでも、ショックを回避しようとするだろう。ただ、それにより貨幣の信頼が低下し続けるというデメリットも存在するが。ドル(DXY)の下落が一旦底を打てば、株価は調整を始める。その、象徴となっているのがビットコインとテスラ株だと見ている。個人的な好みからすれば、どちらも手を出したくない(出していないが)ものだが、その動向が株価全体の方向性を決める指標となりそうである。

 

 GAFA株が年末より停滞しており最後の一吹きを見せる可能性もあると思うが、そろそろ買いの勢いが弱まっており、積極的な買いは資源株等のコモディティ関連や、放置され続けてきたバリュー株以外には控えたいと思う。既に、ドルインデックス(DXY)の上昇に伴い貴金属は大きく値を下げており、潮目は少しずつではあるが変化しつつあると思う。問題は、一時的な株価の調整(指数で20~25%程度の下げ)により他の問題が表面化するかどうかが、現在のバブルの流れを左右するのではないかということ。それが何かはわからない。

 全体的な株価の動向は、以前にも書いたが2000年のITバブルの時に非常に似た動きをしている。その動きを踏襲するとすれば、今すぐでもおかしくないが1月中旬から2月上旬が天井となる。指数から見る株価の上げ代は残り5%以内程度となるが、もちろん同じ動きをすると決まっているわけではない。歴史は繰り返さないが韻を踏む。人々の感情により動く株価の動きは、全く同じではないが似たような傾向を示すのだと思う。

 ちなみに株価の下落は、昨年3月のコロナによる暴落とは様相が異なるだろう。ボラティリティが上昇し、例えば15%下げて10%戻し、再び15%下げてといった具合に、上下動を繰り返しながら三歩進んで二歩下がるような流れを想定する。純粋な経済情勢からすればもっと下がってもおかしくないと思うが、過剰流動性と政府の姿勢がそれを押しとどめると想定する。ただ、その限界が見えたと市場が感じ取れば、もっと大きく崩れるのではないか。それが真の意味での第二次ITバブル崩壊になると思う。そこにすぐ至るかどうかは全く分からないが、何らかの後押しが必要だろうというのは既に書いた通り。

 

 どちらに転ぶかがわからないから株取引は難しいが、少しだけ予想をしておこうと思う。外れれば笑っていただければ、それで十分。とりあえずは、気楽に行きたいものです。