Alternative Issue

個人的な思考実験の、更に下書き的な場所です。 自分自身で消化し切れていないことも書いています。 組織や職業上の立場を反映したものでは一切ありません。

徴用工問題

 この件については既に外務省も対策室を設置したらしい(https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/danwa/page4_004458.html)が、韓国の非常識なというか法治国家とは思えぬ行動は、多くの日本人が感じているであろう。昨日も、出張中の電車の中で高校生たちが韓国の対応の非常識さを話し合っている声が聞こえた。仮にリベラル系の新聞や言論人たちが火消をしようとしても、そうした認識が広がっていくのを押しとどめることはおそらくできないと私は思う。今まで以上に嫌韓の風潮は広がっていくであろうことは間違いない。
 そもそも両成敗的な意見を出すメディアは、それぞれが問題を生じさせている程度(割合)について全く述べることが無い。大も小もひっくるめて対等と扱うからこそ、それに反発する人が増えていくのである。そもそも、徴用工についてはきちんと給与が支払われていた証拠が数多く残っている(https://www.zakzak.co.jp/soc/news/181031/soc1810310014-n1.html)。一部にそれが十分なされていなかったものがあったとしても、その賠償責任が韓国政府にあるのは日韓基本条約にあるとおりである。

 だが、ネット上で勢いに任せて書かれているように国家同士の断交をすれば良いかと言えば、物事はそう単純ではあるまい。それにより韓国は間違いなくダメージを受けるであろうが、それでも工業製品に関する部品は日本でなくても手に入れられる。また、政治的な断絶があったとしても人の交流を押しとどめるのは容易ではなく、むしろスパイ行為などで露骨に奪いに来ることにもなるだろう。何にしろ、日本にはスパイを逮捕する効果的な法律はないのだから。もちろん、嵩にかかって日本ディスカウント運動にこれまで以上に精を出すであろう。
 中国には刃向わず日本にばかり難癖を付けるのは、基本的に日本が事なかれ主義で譲歩し続けて来たからという指摘は、それ程間違いではない。そこで一気に断交と言うのは韓国に日本の恐ろしさを知らしめるには不十分である。もっと骨の髄まで日本が怖ろしいと知ってもらわなければこれまでの不実に対する割が合わないではないか。表面的にはにこやかに、誠意をもって恐ろしさを感じてもらうべきだと私は思う。

 繰り返しになるが、こうしたことに対する明確な覚悟と対応策を考えずに、単純に嫌だからと脊髄反射的な行動は決してよくないし、韓国民の感情にも火をつけてしまう。背筋から恐ろしさを感じるように、むしろジワジワと韓国に嫌がらせをしていくような、真綿で首を絞めるような制裁を科すべきである。そして、批判を受けても笑顔でしらばっくれるような状況が望ましい(もちろん、並行して正攻法であるICJ:国際司法裁判所への提訴も行うべき)。

 例えば最も大きな効果を与えるのは金融制裁である。ただし、金を出さないのではなくそう匂わせるだけで良い。しかもそれを韓国に向かっていうのではなく、世界に向かって言えばよい。世界的に見れば韓国の金融的後ろ盾は日本であるのは厳然たる事実である。いざというときには日本が助けると世界が見ているからこそ韓国は挑戦的な取り組みが可能なのだ。今後日本の金融機関が韓国に貸し出ししづらくする(できなくはしない)方法については評論家の渡辺哲也氏も触れている(https://twitter.com/daitojimari/status/1057164368629063681)。またビザなし入国の取りやめや、厳格化については評論家の室谷克実氏が触れている(https://www.zakzak.co.jp/soc/news/181030/soc1810300005-n3.html)。理由などはどのようにでもつけられるのだから。
 通貨スワップは、慰安婦問題と徴用工問題で韓国が日本との約束を完全に履行するまで、決して日本が取り合うことはないと、政府筋の情報で流しても良いだろう。それだけでも、経済的な問題が生じた場合のことを考えると、韓国への投資リスクは各段に上昇する。

 政府としては、国民の後押しが何よりも大きな力になる。それなしには、リベラル系メディアによる落としどころや目的不明の屁理屈で行動制限を受けるからである。多くの国民が韓国の理不尽さに声を上げ、政府が強硬な姿勢を取ることに賛同が得られることなしには、日本国政府が安易に動けるものではない。
 韓国は、歴史的事実ではなく自らが作り上げたストーリーによる教育を何十年も行ってきた。大法院(最高裁判所)に判事も政府が任命しており、判決を送らせた罪で逮捕者まで出している。三権独立と言っても実質的に司法を大きな圧力をかけており、現政権がそれを望んでいるのである。
 慰安婦像事件の時も、最終的には日本は大使を戻した。結果として状況は何も変わっていない。要するに韓国のごね得を許しているのである。そろそろ、日本を本当に怒らせると怖いということを知らしめる時ではないだろうか。それなしには、韓国の日本に対する要求は今後もエスカレートしていくであろう。