Alternative Issue

個人的な思考実験の、更に下書き的な場所です。 自分自身で消化し切れていないことも書いています。 組織や職業上の立場を反映したものでは一切ありません。

祝東京五輪決定

 事前に有利が伝えられていたものの、汚染水問題で若干の躓きを見せていたが結果的には本命で落ち着いたという感じだろうか。どちらにしても、招致活動に頑張られた皆様にはご苦労様と労いたい。一部には、オリンピックよりも○○○を優先すべきと騒ぐ方々がいるだろうが、こうしたことはどこの世界でもあることでそれを利用して世間の注目を集めようとするマスコミの戦略に乗りたくもない。
 バブル崩壊後、立ち直る機会をなかなか見いだせなかった日本としては、まさに渡りに船の出来事だったのではないかと思う。デフレの一番の問題はバブル崩壊のトラウマによるマインドの低下だったのだから、お祭りはこうしたネガティブ思考を払拭するには最大のチャンスである。

 もちろん、だからと言って浮かれていられるのはこの瞬間のみ。安倍総理が実質的な国際公約にした福島汚染水問題の収束は、決して容易なものではないだろう。また、オリンピックに世界中が浮かれていても世界経済の崩壊が今後の世界を騒がす大きな課題となることも、また容易に避けることができない問題である。だが、これを理由に国が全力を挙げることになるのは大きな意味があると思う。
 結果的に言えば、トルコは(イスタンブール)シリア内乱に大きく足を引っ張られることになり、スペイン(マドリッド)は2024年を狙うフランス(パリ)やドイツなどからも疎んじられていた面があるだろう。スペイン全体が経済的な苦境にあることも開催の実現性を考えたときに問題点と捉えられた面もある。
 ロンドンオリンピックではそれほどでもなかったが、次のブラジル(2016年リオデジャネイロ)の準備が一向に進んでいないという懸念が広がっている(http://sankei.jp.msn.com/world/news/130908/amr13090816060003-n1.htm)こともあり、あるいは2018年の韓国(平昌)冬季オリンピックも雪そのものが降らないという懸念(http://killingmoo.exblog.jp/18891515)があり、開催を来年に控えたソチ(ロシア)オリンピックですら準備が遅れ気味だと問題になっている(http://roshianow.jp/arts/sport/2013/02/10/ok_41279.html)。
 新たな場所でオリンピックを開催するというお披露目的な効果は捨て難いが、こう次々とトラブルを抱えることになれば頭が痛いのも間違いない。安心したいということで考えると、福島の問題があったとしても東京が圧倒的な強さを誇った理由もわからなくはない。

 私個人とすれば、トルコのイスタンブールで行う方が歴史的な意義があるのではないかと思わなくもないが、安全性が優先されるのは当然のことでもある。現状の中東の混乱がなければと惜しむ気持ちがない訳でもない。
 しかし、東京の次の2024年に立候補を予定している国の面子はすさまじいものがある(http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1774242.html)。目立つものだけでも、パリ、ベルリン、ローマ、アムステルダムと欧州の主だった首都が目白押しである。特にパリは前回オリンピック開催からちょうど100年の節目になるらしく、かなり本気モードと言えるだろう。
 だから、今回マドリッドが当選していたら同じ欧州ということで2024年開催はかなり難しくなっていたことは否めない。

 どちらにしても2020年は東京に決定した。日本人の気質と国力を考えると、これを失敗することは容易に予想しえない。あとは如何に楽しく盛大なお祭りとして、そして日本の復活を飾るファンファーレとして立派な式典になることを祈りたい。ちなみに韓国ではボイコットを示唆する声(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130909-00000011-xinhua-cn)もあるようだが、さんざん日本の立候補に嫌がらせをしてきたのだから初心を貫徹してもらえると嬉しいものだ。厭な日本にきて旭日旗にクレームをつけたくもないだろうし。